<   2010年 07月 ( 2 )   > この月の画像一覧
エクトール・ギマールのオリジナルが残るメトロ入口(アール・ヌーヴォー作品)
パリへ行くと、必ずお世話になるものがあります。
それがメトロ。それほどパリ歩きにとっては欠かせないものの一つです。

あのうねうねとした蔦のような緑の入口。
これはエクトール・ギマールというアール・ヌーヴォーの代表的建築家の作品です。
今でこそ彼の作品は有名ですが、30年ほど前に再評価される前までは、
時代遅れのデザインとしてほとんどが取り壊されてしまったのです。
だから今のメトロにも見られるあの入口は新しく作り直した「複製作品」になっています。

しかしパリを探せば、まだ当時のオリジナルのメトロ入口がいくつか残っているのです。
その一つが2番線ポルト・ドフィーヌ駅(Port Dauphine)のメトロです。
ここは16区の高級住宅街の外れ。すぐ近くにはブーローニュの森が見えています。
16区にはギマール作の邸宅が多く残っているので、その関係でこのメトロも
破壊を免れたのかもしれません。
今回の6月の撮影では、ようやくこのメトロを見に行くことができました。

e0141635_8411973.jpg


メトロを出て、入口を見上げるとびっくり。
それにしても、なんという形なんだろう!
まるで巨大な昆虫が薄く広い羽を広げ、今にも飛び立つかのような姿です。
こんな想像力の豊かな入口が、冷たく暗いメトロにつながっているなんて、
なんだか信じられなくもなってくる。
入口の中を取り囲む琥珀色の内装も美しい・・
メトロ自体がパリの地下に伸びる巨大な生命体なのではないかと思えてきます。
そうなると、メトロに乗る乗客はさしずめ血液になるんでしょうか・・。

e0141635_8415020.jpg

こんなメトロで待ち合わせするのもいいですね

e0141635_8424955.jpg

フォッシュ大通りから見たメトロ。幻想世界の昆虫みたい!

このメトロは観光ではあまり馴染みがないかもしれません。
(砂漠のような高級住宅街16区へ観光しに行く人はあまりいませんしね)
ここはちょうど凱旋門から伸びるフォッシュ大通りの終点になっています。
パリで一番幅が広いといわれる高級なフォッシュ大通りの先には
ブーローニュの森が広がっています。

e0141635_8453395.jpg

高級住宅街16区を象徴するかのようなフォッシュ大通り。奥に見えるのはブーローニュの森。

旅行の一休みに、背後に森の広がる美しいメトロを見に行ってはいかがでしょう?

その他のパリ写真
[PR]
by kou-mikami | 2010-07-19 08:55 | パリの街角
ドフィーヌ広場-パリで最も静かな広場
今日はパリの不思議な広場をご紹介します。
静かでロマン的なパリを過ごしたい人にオススメの広場です。

先月(2010年6月)パリを再訪問したのですが、
そのときにまず向かったのが、この広場でした。
自分が書いた小説の主な舞台になっていたため、
そのイマージュがその通りかどうか再確認したいと思ったからです。
その広場の名前はドフィーヌ広場(Place Dauphine)といいます。


e0141635_6281389.jpg

ドフィーヌ広場のプレート。パリでは珍しいタイル張り。

ドフィーヌ広場という魅力的な名前の広場は
パリの中心地シテ島の中にあります。
近くにはノートル・ダム大聖堂やサン・シャペル教会など
観光客が絶えないパリ屈指の観光地です。

それなのに、この静けさは何なのでしょう??
パリの中心でありながら、ここだけが時空から取り残されてしまったかのような
不思議な静寂に包まれています。

広場へはパリで一番有名な橋ポン・ヌフの中央から入ることをおすすめします。
中に入ると、車の音は消え、急に違う空間に入り込んだかのような錯覚に囚われます。


e0141635_6464632.jpg

ドフィーヌ広場へと続く小路(ポン・ヌフから)

パリに住んでいた頃からこの広場は気になっていて、
よく夜に訪れては自分を異世界の主人公に見立てて歩いたりしました(笑)
そんな想像力が豊かになるほど、不思議な魅力に満ちた広場なのです。

広場に入って辺りを見回すと、シテ島では珍しい民家がずらり。どれも豪奢な館です。
ここは19世紀後半のオスマン知事によるパリ大改造を逃れた貴重な場所。
当時の様子をそのまま残しています。

しかしドフィーヌ広場の歴史はさらに古く、
17世紀のアンリ4世の時代に作られたというからすごい。
実に400年以上変わっていないということになります!
日本で言えば、江戸時代初期の広場がまだそのまま残っているようなもの。


e0141635_6311964.jpg

静寂に満ちた三角形の広場

またドフィーヌ広場は文学作品にも登場します。
シュールレアリスムの作家アンドレ・ブルトンはナジャという不思議な女性と
磁力に引き付けられるようにしてドフィーヌ広場にたどり着いたことがあったそうです。
彼はこの広場について「もっともふかぶかと引っ込んだ感じの場所」と言い、
またその地理的条件について「パリという女性のセックス」を象徴していると言っています。

たしかにセーヌが2つに分かれる先端にある三角形のドフィーヌ広場は
女性としてのパリを象徴(暗喩)するようにも見えてくる。
パリの隠された中心地、そこには散策者を引き付ける何かがあります。


e0141635_632638.jpg

          こんな石畳が残るのもドフィーヌ広場の魅力

パリの中心地で静寂を感じたい方は、この広場を散策してみるのもいいかもしれません。
広場にはカフェもあり、休憩にももってこい。「アンリ4世」という名のホテルもあります。
決して団体ではなく、1人もしくは2人で訪れることをおすすめします。

その他のパリの写真
[PR]
by kou-mikami | 2010-07-15 06:47



パリ関連の記事やフランス映画を紹介するブログです。パリの写真・観光情報は写真サイト「パリの写真」を御覧ください。
by kou-mikami
パリの写真
カテゴリ
全体
フランス映画
パリの子供
パリの映画
パリの脇役
パリの動物
パリの中の異国
パリのアート
パリの街角
パリの落書き
パリのシルエット
パリ郊外にて
パリの作家・芸術家
パリ関連・その他
パリのお店
パリの公園
パリの文化
パリの小説
パリの演劇
未分類
最新の記事
ジャック・ドワイヨン『ラブバ..
at 2017-02-02 09:27
フランソワ・オゾン『彼は秘密..
at 2017-01-30 08:51
イングマール・ベルイマン『仮..
at 2016-02-05 19:21
ミシェル・ウエルベック『服従』
at 2015-12-11 08:15
ウジェーヌ・イヨネスコ『犀』
at 2015-11-22 12:20
以前の記事
2017年 02月
2017年 01月
2016年 02月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 08月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 06月
2013年 04月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 09月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
「パリ、ただよう花」
from ここなつ映画レビュー
映画『ホーリー・モーター..
from INTRO
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧