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永遠の静寂が支配する、かつてパリ一の盛り場だったパレ・ロワイヤル
18世紀パリの中心だった元王宮へ

今日はパリの中心にありながら、とても静かな観光エリアをご案内します。

パリ一の観光地ルーヴル美術館の北を走るリヴォリ通りを渡ると、古い建物が見えてきます。
ここが今回の舞台「パレ・ロワイヤル(Palais Royale)」。
かつての王宮ですが、今は国務院が入っていて非公開となっています。
今回ご紹介するのは、その王宮の奥にある回廊に囲まれた中庭です。

ここ足を踏み入れると、ルーヴル宮殿の喧騒が嘘のように静か。
誰もが散策自由で、古都パリの中枢にあるオアシス的な場所となっています。
ここはかつてパリ随一の観光地でした。

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薄暗い回廊を抜けるとパレ・ロワイヤルの中庭へ。
子供の遊ぶ声が聞こえてきました。中庭を散策してみましょう。


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パレ・ロワイヤルの中庭。静かな庭園内には噴水があり、家族連れや遊歩者が時を過ごす。
かつてはルイ13世、14世の王宮庭園でした。


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庭園内では噴水前の椅子に座って読書をしたりスケッチをしたり。
パリの中心部にありながら、ゆっくり自分だけの時間を過ごせるオアシスなんです。


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子供たちも伸び伸びと遊んでいます。これは「だるまさんが転んだ」?


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犬も庭園をお散歩中


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一体どこへ行くんでしょう?


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庭園で遊ぶ女の子(近くにいるおじいちゃんと一緒でした)


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買い物帰りにパレ・ロワイヤルで一休み、というのもいいですね


王宮からショッピングセンターへ

平和な中庭になっているパレ・ロワイヤル。もともとはルイ13世の宰相リシュリューの城館でした。ルイ13世の死後、1640年代には幼少時代のルイ14世がルーヴル宮殿からここへ移り住み、「王宮」(パレ・ロワイヤル)と呼ばれるようになりました。それからブルボン王朝の傍系オルレアン家の宮殿となり、ルイ14世の弟であるオルレアン公フィリップ1世が住むようになりました。しかし1784年にルイ=フィリップ・ドルレアンが中庭の回廊を改装してアーケード付きのショッピングセンターに変えてしまいます。


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ショッピングセンターとなった回廊。
しかし今では訪れる人も少ない。

回廊にはレストランや商店ができ、警察の立ち入りが禁じられていたので革命家や娼婦のたまり場にもなりました。
それ以来、パレ・ロワイヤルはパリ一の盛り場として流行の発信源となりました。その噂はヨーロッパ中に広まり、世界中から人が集まったと言われています。フランス革命のあった1789年にはカミーユ・デムーランが演説を行ったところでもあります。現在の寂れ具合からは想像もできません。


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古くからパレ・ロワイヤルのアーケードにある勲章のお店。
アーケードには彫版工房や、アンティークの銀食器のお店、鉛製のおもちゃの店、勲章を売る店などが入っていて、18世紀から時が止まったかのような商店街。現代アートを鑑賞できるギャラリーも入っているところが面白い。


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パレ・ロワイヤルに残った唯一のレストラン「グラン・ヴェフール」
静かな回廊で18世紀を喧騒を想像しながら食事というもいいですね。


コレットとコクトーが住んだ場所

ここには20世紀を代表するフランスの作家コレットとコクトーが住んでいた場所でした。二人は近所同士で、お互いに窓越しに手を振りあう光景が見られたといいます。コレットは晩年には関節炎を患い、ほとんど部屋のベッドから出ることはありませんでした。1922年のプルーストの死後、もっとも優れたフランス作家と言われてきたコレットは、レズビアンでありながら、フェミニストを嫌悪したりと、矛盾に満ちた人生を送っています。才能を開花させた1920年代から1954年に亡くなるまでフランスを代表する女性作家と言われてきました。コレットとプルーストは当時のフランス文学とは異なる文体で、独創性に満ちたものでした。代表作は『シェリ』『シェリの最後』『青い麦』『クローディーヌの家』など。

コレットのアパルトマンはボージョレー通り9番地2階にありました。現在は3部屋しか残されておらず、ジャック・グランジュという室内装飾家の所有になっています。そこからはコレットが晩年に関節炎に苦しみながら眺めたパレ・ロワイヤルの庭園を眺めることができるようです。


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家族連れの多いパレ・ロワイヤルの休日風景


現代芸術もあり、子供に人気
またパレ・ロワイヤルは古さの中に新しい芸術を取り入れています。庭園の中にはダニエル・ビュラン作の地面から浮き出たような白黒ストライプの円柱群やポール・ビュリイ作の銀色の球体などの現代的なオブジェがあります。
たまに現代美術の展示も行われ、行くたびに新鮮な出会いがあるのもパレ・ロワイヤルの魅力です。

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ビュランの円柱で遊ぶ子供。楽しそう


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生えてきたような円柱の中を走ります


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パレ・ロワイヤルの現代アートは家族の憩いの場になっているんですね

遊歩者に最適なアーケードや子供も遊べる現代芸術もあるパレ・ロワイヤル。
ルーヴル美術館の観光の一休みに訪れてみてはいかがでしょうか。

パレ・ロワイヤルとその他のパリ写真
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by kou-mikami | 2011-03-07 14:07 | パリの街角



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