パリへ行くと、必ずお世話になるものがあります。
それがメトロ。それほどパリ歩きにとっては欠かせないものの一つです。 あのうねうねとした蔦のような緑の入口。 これはエクトール・ギマールというアール・ヌーヴォーの代表的建築家の作品です。 今でこそ彼の作品は有名ですが、30年ほど前に再評価される前までは、 時代遅れのデザインとしてほとんどが取り壊されてしまったのです。 だから今のメトロにも見られるあの入口は新しく作り直した「複製作品」になっています。 しかしパリを探せば、まだ当時のオリジナルのメトロ入口がいくつか残っているのです。 その一つが2番線ポルト・ドフィーヌ駅(Port Dauphine)のメトロです。 ここは16区の高級住宅街の外れ。すぐ近くにはブーローニュの森が見えています。 16区にはギマール作の邸宅が多く残っているので、その関係でこのメトロも 破壊を免れたのかもしれません。 今回の6月の撮影では、ようやくこのメトロを見に行くことができました。 メトロを出て、入口を見上げるとびっくり。 それにしても、なんという形なんだろう! まるで巨大な昆虫が薄く広い羽を広げ、今にも飛び立つかのような姿です。 こんな想像力の豊かな入口が、冷たく暗いメトロにつながっているなんて、 なんだか信じられなくもなってくる。 入口の中を取り囲む琥珀色の内装も美しい・・ メトロ自体がパリの地下に伸びる巨大な生命体なのではないかと思えてきます。 そうなると、メトロに乗る乗客はさしずめ血液になるんでしょうか・・。 こんなメトロで待ち合わせするのもいいですね フォッシュ大通りから見たメトロ。幻想世界の昆虫みたい! このメトロは観光ではあまり馴染みがないかもしれません。 (砂漠のような高級住宅街16区へ観光しに行く人はあまりいませんしね) ここはちょうど凱旋門から伸びるフォッシュ大通りの終点になっています。 パリで一番幅が広いといわれる高級なフォッシュ大通りの先には ブーローニュの森が広がっています。 高級住宅街16区を象徴するかのようなフォッシュ大通り。奥に見えるのはブーローニュの森。 旅行の一休みに、背後に森の広がる美しいメトロを見に行ってはいかがでしょう? その他のパリ写真
by kou-mikami
| 2010-07-19 08:55
| パリの街角
|
パリの写真
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